これから投資信託を始めようかと考えている方は、どのような投資信託を購入すべきか迷っていることかと思います。
証券会社などを通じて購入できる商品は6000本以上と数が多すぎるので、選びきれないのも無理ないと思います。
投資信託には大きく分けてインデックスファンドとアクティブファンドに2分されます。
インデックスファンドは、日経平均やTOPIX、米国のS&P500などの指数と連動するファンドのことを意味しています。
対してアクティブファンドとは、ファンドマネージャーが独自の判断基準で銘柄を選定し、指数を上回る成果を目指すというものです。
今回は、投資信託を選ぶ上で私がインデックスファンドをおすすめする理由について解説してたいと思います。
投資信託を始めるならインデックスファンドを勧める3つの理由
長期運用では、アクティブファンドはインデックスファンドに勝てない?
これはあくまで確率的なことなのですが、長期投資においてはインデックスファンドのほうがパフォーマンスが高くなるということが報告されています。
10年間の運用成績で両者を比較した際、インデックスファンドに負けたアクティブファンドの割合が示されています。
結果は以下のとおりです。
米国「S&P500」:92.15% 出典:SPIVA® U.S. Scorecard
日本「S&P/TOPIX150」:73.72% 出典:SPIVA® Japan Scorecard
新興国「S&P/IFCL Composite」:85.71% 出典:SPIVA® U.S. Scorecard
これが多くの場合、アクティブファンドはインデックスファンドに勝てないと言われる所以です。
但し注意していただきたいのは、全てのアクティブファンドがインデックスファンドに勝てないわけではないという点です。
しかしながら、これから投資を始めるかたが、この戦いを勝ち抜くであろうアクティブファンドを見抜くのは至難の業だと思います。
失敗しない投資信託の買い方を考えた場合、インデックスファンドに分があるのではと私は考えています。
信託報酬(保有コスト)が安い
投資信託は売却しない限り、保有コストが発生します。
コストは商品ごとに異なりますが、一般にインデックスファンドの保有コストは年間保有額の0.1%〜1%前後であることが多くなっています。
一方でアクティブファンドは1%を超えるものがほとんどとなっています。
なぜこのような差が生まれるのかというと、インデックスファンドは既存の指標に連動させることを目的としているのに対し、アクティブファンドはパフォーマンスを最大化するために試行錯誤して銘柄選定がなされるため、その分の手数料がかかってくるということです。
この数字だけを見ると、誤差範囲でしょ?なんて思われましたでしょうか?
これが意外とインパクトの大きい数字なんです。
考えてみましょう。
毎月10万円投資信託を積み立てていたとします。
そうすると1年間で120万円の積立額となりますね。
これが年間5%の利回りで複利運用させていたとすると約122万円となっています。
その時の信託報酬は1%であれば1.22万円/年、0.1%であれば0.122万円/年です。
5年後はどうでしょう。
同じ条件で計算すると、運用額は約680万円となります。
信託報酬は1%であれば6.8万円/年、0.1%であれば0.68万円/年です。
この時点で1%の場合、年間約7万円の維持費が必要となります。
20年後はどうでしょう。
同条件で運用額は約4110万円となっています。
信託報酬は1%であれば41万円/年、0.1%であれば4.1万円/年です。
1%の場合、投資信託を持っているだけで40万の維持費を支払う必要があることになります。
そして積立を継続する限り、これが毎年増え続けるということになります。
それ以上のパフォーマンスが出ていればよいじゃないか、という考えもあるかと思いますが、経費は少ないに越したことはないですし、前述の通りそもそもアクティブファンドはインデックスファンドにパフォーマンスで勝つのが非常に難しいことが既に証明されています。
信託報酬が1%高いということは、パフォーマンスの観点で1%のハンデをおっているのと同じことなのです。
情報量が多い
インデックスファンドは、日経平均やTOPIXなど、有名な指標を元にしているものが多数存在します。
ニュースなどを見ていても、日常的に出てくるような指標も少なくありません。
それはすなわち、自分の運用商品がどのような状況にあるのかを日常的に知ることが出来るということです。
また、ファンドの中身の上位がどのような銘柄で構成されているのか、入れ替わる基準はどのようなものなのかも明確です。
自身が購入する商品は、それがどんな商品なのかを理解した上で購入することが大切です。
この点でインデックスファンドは明解で分かりやすいといえます。
アクティブファンドでもしっかりと運用方針や組入銘柄を随時チェックすることで同様の状況は作れるかと思います。
但し、運用方針の変更が度々あったり、銘柄の入れ替えも裁量的かつ積極的であったりすることを考えると、フォローアップに労力が必要になることが想像できます。
一度買ったら何も考えずに放置、という考え方も確かに積立投資にはあるため、そこまでフォローする必要はないかもしれませんが、やはり日常的に把握できるに越したことはないのでしょうか。
まとめ
今回はインデックスファンドとアクティブファンドの違いと、初心者の方へのオススメ記事を書かせていただきました。
どちらが正解というものはないですが、現時点で考えられる最適解というものは存在するのではないかと思っています。
皆さんもご自身で色々とお調べ頂き、自身の最適解を見つけてくださいね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
それでは!