VIX指数をCFD「米国VI」で両建すると価格調整額を相殺できる?

みなさんこんにちは。

最近このような記事を目にする機会がありました。

「恐怖指数と言われるVIX指数へ投資をする際、CFDで両建てすることで、価格調整を相殺できる。」

こういった記事を複数を目にしました。

はたしてこれは本当に有効な投資の考え方といえるのでしょうか。

答えはNOです。

この価格調整の相殺を狙ったVIX指数の両建投資ですが、結論からいうと全く意味がありません。

これから投資を始められる投資初心者の方は、人生をより豊かにするための手段として投資を検討されていると思います。

正しい知識をしっかりと身に着け、有意義な投資ライフを送ってい頂きたいと思っています。

それでは、価格調整を相殺する目的でVIX指数を両建てすることが無意味な理由についてご説明させていただきます。

・VIX指数の両建取引手法とはどのようなものか

・VIX両建て手法の意義はあるのか

VIX(恐怖)指数をCFD「米国VI」両建てする手法とは

VIX指数両建て投資を簡単に説明すると、VIX指数の値動きの特性を利用し、買い注文と売り注文を同時に行い、上がったら買い注文を利益確定し、下がったら売り注文を利益確定するという手法です。

初心者の方の為に補足させていただきますと、VIX指数というのは通称「恐怖指数」とも呼ばれており、いわゆるリスクオン(楽観)相場では上がり、リスクオフ(悲観)相場では下がるという特性があります。

そんな投資家の感情を数値化できるの??と思われるかもしれませんが、これは米国のS&P500を対象とするオプション取引を元に算出されている指標であることから、投資家の心理を反映していると言われています。

このVIX指数、実際の値動きを見ればわかりますが、平常時は安定した値動きをしますが、リスクオフになると一気に上昇します。ただし必ず上昇したあとは平常時レベルまで値を戻しています。

<VIX指数チャート>

VIX指数のチャート

出典:Trading view

VIX指数の特性はおわかりいただけたかと思います。

それではなぜわざわざ両建てをする必要があると考える人がいるのか??ということについてご説明いたします。

VIX指数を取引するための手段として、証券会社のCFD口座を使って証拠金取引する方法があります。

CFDをを扱う有名どころの証券会社と言えばGMOクリック証券、サクソバンク証券などがありますが、いわゆるVIX指数の値動きを再現した商品はGMOクリック証券の「米国VI」が該当します。

ではその米国VIを平常時に買って、値が拭き上げたら利益確定、を繰り返せばよいのでは??という話になります。

しかし、そこで議題に上がってくるのが「価格調整」です。

米国VIのようなVIX指数連動型の商品に投資する場合、月に1回「価格調整額」というものが発生します。

詳細は割愛しますが、簡単に説明するとこれは多くの場合、買いポジションを保有している場合には価格調整額の支払いが、売りポジションを保有している場合には価格調整額の受け取りが発生します。

その時々で価格調整額が変化したり、支払いと受け取りが逆転したりしますが、長期で見ると概ね上記のとおりになります。

つまり、買いポジションを保有し、いつしかくるであろう価格の上昇を待っている間、価格調整額を支払い続けなければならないのではないか、という発想に結びつくわけです。

そして、それを回避するために同量の売りポジションを保有し、価格調整額を相殺させながら中長期的にポジションを保有しようという考えに至ることになります。

VIX(恐怖)指数をCFD「米国VI」で両建すると価格調整額を相殺できる?【初心者によくある勘違い】

しかしながらこの投資方法は無意味です。

なぜなら、月一回の価格調整が生じると同時に、自身の建玉や損切りラインも同値分の調整が行われるからです。

つまり、買い玉を保有中に価格調整で1万円分のマイナス調整が入ったとしても、それは含み損益には影響しない数字ということです。

この時、見た目の含み損益額には価格調整額を含めた金額が表示される仕様になっているため、一見含み損を抱えているような勘違いを起こしてしまいます。

しかし、決済時にはちゃんと含み損益額から価格調整額が差し引かれるため、結果的に価格調整は無視しても大丈夫なんです。

正直、そのへんの仕様はちゃんと調べないとわからないので、勘違いしているひとが多数でてしまっても仕方がないと思います。

私の印象では、ネットで発信されている個人投資家の方の大半が勘違いをされているのではと思います。

ほんとにこれが正しいの??

正解はどっちなの??

そう思われた方は情報を鵜呑みにせず、ご自身で確認してみるのが一番です。

私も直接GMOクリック証券に問い合わせをしました。

 
ネットで両建てすることで価格調整を相殺できるとの情報を複数確認したのですが??
 
電話窓口
おっしゃるとおり、一部ネットではそのような情報が出ているようなのですが、これは事実とは異なります。

はっきりと否定をされました。

この価格調整に関しては、勘違いをされてしまう事が多いと思われますので、十分気をつけてください。

尚、本記事は一貫してVIを両建てする事そのものを否定するものではなく、価格調整を相殺する目的で両建てをすることには意味がないことをお伝えしています。

本記事をご覧いただいている皆さんにとって、投資はご自身の大切なお金を使って行うものですよね。

特に初心者の方は情報をしっかりと精査し、正しく投資を行ってくださいね。

勿論このサイトの情報も例外ではなく、しっかりと情報の真偽を皆さん自身で見極め、豊かな投資ライフを過ごしてください。

仕組みを正しく理解したうえでCFDをはじめましょう

ここまではCDFを活用したVIX指数への投資に関する注意点に関してご説明をさせていただきました。

初心者の方はCDFと聞いても、もしかしたらピンとこないかもしれませんね、

CFDとは、差金決済取引を意味しています。

わかりやすく例えるならば、FXと同じ仕組みの取引です。

現物取引を伴わないレバレッジ取引のことですね。

CFDの最大の魅力はVIX指数をはじめ、かなりたくさんの商品や銘柄への投資ができるということです。

日経225はもちろんS&P500もありますし、米国の個別株への証拠金取引も可能となっています。原油や金などにも投資が可能です。

あとは買い注文だけでなく売り注文からも入れるため、チャンスが広がります。

1つ口座を持っておくだけでこれだけ投資対象が広がるのですから、持っておいて損はないです。

もし開設をするなら、初心者の方に私がオススメする証券会社はGMOクリック証券が圧倒的におすすめです。

取り扱い品目も多く、手数料もとても安いため、最もバランスのとれた証券口座だと思います。

興味のある投資初心者の方はぜひ検討してみてください。

本記事を最後まで読んでいただきありがとうございました。

それでは皆様のより良き投資ライフを心より応援しています。

最後までご購読頂きありがとうございました。

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国内大手企業に勤める30代サラリーマン兼業投資家です。 株式投資、FXを中心とした資産運用が人生のメインテーマ。 起業+投資家を志し国内MBA取得も、やはり本業が好きで結局サラリーマン投資家を継続中。 資産運用のティップスについて、しっかりと勉強を継続しながら、有益な情報をシェアできればと思っております。