・ フィボナッチって何?
・ FXでどのように活用できるものなの?
・ 基本的なことは知っているけど、上手な活用法を知りたい!
上記のような悩みを解決できる記事になっています。
このようなツールは、基本を押さえた上で「実践的な使い方」を理解する必要があります。
この記事ではしっかりと「実践的な使い方」まで踏み込んで執筆をしています。
最後まで読み終わる頃には、フィボナッチを活用する「具体的なイメージ」が湧いている状態になっていることを切に願います。
FXにおいて超重要!フィボナッチとは
自然界の「黄金比」といわれる比率
フィボナッチというのは自然界の「黄金比」と呼ばれる数列です。
人間が心理的に「美しく整っている」ように感じる比率を示しています。
自然界にはフィボナッチの黄金比率が至るところに存在すると言われています。
・アンモナイトやオウムガイの殻
・松ぼっくりやパイナップルのかさ
・木の枝の伸び方
正に自然界の美の法則といったところでしょうか。
実はこの黄金比、芸術など様々なところで意図的に応用されているのです。
・ミロのヴィーナスの体のいたるところの比率
・モナリザや最後の晩餐
・レオナルド・ダ・ヴィンチの人体図
上記には全て意図的にフィボナッチ比率が応用されています。
おもしろいですよね。
このフィボナッチ比率は、フィボナッチ数列というものから導き出されるのですが、ここを詰めると数学のお話になってしまい本題とはそれますので、その辺りは割愛させていただきますね。
ここで導き出されるフィボナッチ数というのが以下のような数字です。
・ 0.382(38.2%)
・ 0.618(61.8%)
・ ・・・
この比率(%)が黄金比を形作るのに重要な比率となってきます。
そしてこの黄金比に50%という数字を加えた数字が、FXにおいて重要な指標になってくるのです。
FXで使用されるフィボナッチには種類がある
・フィボナッチ エクスパンション
・フィボナッチ タイムゾーン
・フィボナッチ エクスターナル リトレースメント
・フィボナッチ アーク
・フィボナッチ ファン
一言でフィボナッチと言っても、FXにおいては上記のようにいくつかの種類があります。
この中でも、フィボナッチ・リトレースメントは最も汎用性が高く、参考にしているトレーダーが多いため、FXにおける必修科目といえるインジゲーターになります。
他の種類は全く知らなくても、リトレースメントだけは絶対に知っておいたほうがいい!というほどに重要です。
本記事ではこのフィボナッチ・リトレースメントに焦点を絞ってご紹介をさせていただきます。
なぜフィボナッチ・リトレースメントがFXで有効なのか?
トレンド転換の目安になる
50% 、61.8%は押し目買い、戻り売りのポイントになりやすい
以下のチャートをご覧ください。
おわかりいただけますか?
上昇トレンドというものは、ひたすらグングン上げ続けることなんてそうそうありません。
一時的に「戻し」が入るのが一般的ですよね?
じゃあどこまで戻すのか?
そのトレンドが継続するのであれば、その上昇幅から「50%または61,8%戻したところ」になる確率が高い、ということです。
つまりここから「押し目買い」が強く意識され始めることが多いのです。
続きのチャートです。
ここまで見たら、もう活用方法はイメージできましたよね?
そう、フィボナッチリトレースメントはトレンド相場における「押し目買い」「戻り売り」の指標として役立てられるのです。
もちろん、必ずここで押し目が入ると思っては危険ですし、盲信するのはお勧めしません。
「押し目が崩れる」なんていうことも普通にあることです。
しかし「押し目買いがはいってくる確率の高いポイント」をあらかじめ予想できるのですから、この情報はトレードの参考にしない手はないですよね。
38.2%は強いトレンドの押し目や戻り目になりやすい
例えば、下の図のような強烈なトレンドが発生している時。
左側:急落一波目のあと、じわじわと戻り目が入り、約38.2%戻した付近で戻り売りが一気に入り、その後に第3波の下降波を形成しています。
右側:強烈な上昇の後、38.2%戻した辺りで押し目買いが入っています。結果的にその後高値更新はできずレンジとなっていますね。
なるべくわかりやすそうなものを引っ張ってきましたが、イメージ湧きましたでしょうか?
トレンドが強烈なときには38.2%の浅い押し目で上昇継続となることがある。
そんなシンプルなイメージでOKです。
これがフィボナッチリトレースメントの基本的な考え方となります。
多くのトレーダーが意識をしている
ここまでお話を聞いて、「え、何かの魔法ですか??そんなオカルト的な数字を信じろと??」とか思いましたでしょうか?
確かに、いくらこのフィボナッチ数列が黄金比だからといって、チャートにそれが反映される根拠なんて全く無さそうですし、なんか怪しすぎますよね。笑
正直、私もそう思います。
でもこの考え方、ちょっと違うんです。
黄金比がチャートに反映される理由よりも、機能するという「事実」の方が大切なんです。
でも、これでは理論的思考をお持ちの読者の方は到底納得できないですよね。
ではなぜ機能するのか説明します。
それは世界中の多くのトレーダーがこのフィボナッチを「見ている」からです。
そして多くのトレーダーが押し目や戻り目の指標の一つにしているからです。
黄金比がチャートを形作るということが仮にオカルトであったとしても、それを信じるトレーダーが大半を占めれば、それはチャートに反映されます。
チャートはトレーダーの売買の結果形作られるものだからです。
にわとりが先か卵が先か、みたいな変な話ですよね。
大衆心理を知ることは、自身のトレードの勝率を高める有効な手段だと思いますよ。
フィボナッチの「基本的」な使い方
② 下降トレンド時、戻り売りをする。
③ 上位の時間軸に対して逆張りしている時、利益確定の目安にする。
①と②は前述のとおりですね。
トレンド発生時の押し目買いと戻り売りです。
では③はどのようなときでしょう。
下のチャートを御覧ください。
上記は大きな時間軸でみた時には上昇トレンドですが、デイトレードレベルではショートも十分に狙える値幅で動いています。
その際の一時的な「下げ」を取りに行っているのが矢印ですが、これの利確ポイントの一つの参考としてフィボナッチも見ておくと良いと思います。
大きな上昇トレンドでみた場合、ちょうど50%〜61.8%で押し目買いが入ってきてますね。
なのでフィボナッチは「手仕舞い」のポイントを探る際に、相手側(この場合は買い手)が動き出すタイミングを知る参考材料になるということです。
フィボナッチの「実践的」な使い方
以上がフィボナッチの「基本的」な使い方となります。
ここまで聞いて、実際のトレードでどんな活用法をイメージされましたでしょうか。
50%戻ししたところでエントリー?
さらに61.8%まで戻したらナンピン?
そういう手法もあるかもしれませんが、基本的にはおすすめできません。
理由は「根拠が弱い」ということです。
フィボナッチの説得力が弱いということではなく、トレードでは常に「複数の根拠」があることが大切です。
例えば、押し目買いを例に上げると、以下のような指標が2個3個と同時に発生するようなときです。
・ 50%戻したポイントが重要なレジサポラインと重なっていた。
・ 1時間足や4時間足20MAがすくい上げるように下からサポートにきている。
・ Wボトムを形成した。
・ Wボトム2番底目で強烈な買いが入り長い下ヒゲ陽線となった。
・ 調整波(短期下降トレンド)に引いた切り下げラインを上にブレイクした。
・ Wボトムのネックラインを上抜いた。
・ 切り下げラインへのリターンムーブがあり、そこからの明確な反発上昇を確認した。
・ 戻り高値を上抜いた。
などなど。
ちょっと難しくなってしまいましたか?
私はプライスアクション主体なので上記のような例になりましたが、人によっては様々なインジゲーターを使われている方もいるかと思いますので、それを組み合わせていただくのも良いかと思います。
※プライスアクションについてはまた別の記事でご紹介します。
上記例では、時系列でお示しをさせていただきましたが、下に行けば行くほど押し目買いが成功する根拠は多くなり、成功確率は高まります。
もうおわかりですね?
フィボナッチはあくまで根拠の一つであり、それ一つで売り買いするのはとても危険ということです。
全てのトレーダーが全ての指標やインジゲーターを見ているとは限りません。
なので複数の根拠が重なるポイントというのは、いづれの指標を見ている人でも参入しうるポイントなので、価格が動きやすくなる理想的なエントリーポイントになるわけです。
これがフィボナッチの実践的な活用法といえます。
フィボナッチ・リトレースメント活用法まとめ
おすすめ活用法
ここまででだいたいお伝えできたかと思います。
おすすめの活用法は以下の通り。
・ 他の指標との組み合わせで複数の根拠が得られた場合エントリー。
・ 上位の時間軸に対して逆張りしている時、利益確定の目安にする。
おすすめしない活用法
一方でおすすめしない活用法は以下のとおりです。
実践的な活用法を身につけるために必要なこと
いかがでしたか?
フィボナッチ、シンプルにして奥が深いと思いませんか?
実践で活用すると、フィボナッチの引き方や、効きやすい場面と効きにくい場面など、疑問も出てくるかと思います。
しかし、これには確実な正解は存在しないと思っていただいたほうが良いと思います。
ある程度、多くのトレーダーが意識しそうな使い方をしつつ、最後は自身のルールに従うことをお勧めします。
過去チャートで検証いただくと、基本的な使い方は把握できると思います。
一方で「実践的な使い方」を身につけるのに一番おすすめの方法は、フォレックステスター(FT4)などで仮想トレードをすることです。
FT4は実際の過去チャートを用い、早送りや巻き戻しをしながら自身のトレードを好きなだけ検証できるソフトです。
様々なシチュエーションを、時間にレバレッジをかけながら学べる最高の手段だと思いますよ。
いろいろなところでフィボナッチを当ててみて、ご自身で活用できそうな場面を検証ください。
→ Forex Tester 4本記事が少しでも皆さんのトレードの参考になりましたら幸いです。
今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。
それでは!